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車好き建築家の「失敗しないガレージハウス」の作り方狭い敷地でもガレージハウスは作れるのか?

筒井 紀博2020/12/11

数々のガレージハウスを手がけてきた根っからのクルマ好き建築家、筒井紀博(つつい きはく)氏が「失敗しないガレージハウス」の作り方をお伝えするコラム。今回は「狭い敷地でガレージを作ることを諦めていたかた」に向けてお届けします。


快適な住環境も確保しつつガレージを作りたい

17坪の敷地にガレージハウスを建てた「華門楽家」

「ガレージハウスを建てたいけど、土地が狭くて・・・」なんて声をたまに耳にします。若かりし頃の私ならば「ガレージだけ建てて、そこで寝袋で寝れば良いのでは?」などと、真顔で言っていたかもしれませんが、さすがにこの年(48歳)になると、そうも言えず。寝具にもこだわりたいお年頃でして、オーダーで枕を注文し、出張先のホテルでもマットレスのメーカーを聞いてから予約を入れたりする始末。このように快眠にこだわりたい世代の方達が、限られた敷地条件の中でガレージハウスを建てたいけれど、住環境にもこだわりたい気持ち、最近ではよくわかります。でも諦めることなかれ、場合によっては狭い敷地でも十分ガレージハウスは建てられるのです。ちょっと小難しい話になるかもしれませんが、ガレージハウスを建てたい方は必ず読んでください(笑)

延べ床面積の5分の1まで車庫の面積は容積率の対象外

まず建ぺい率や容積率といった言葉を耳にしたことはないでしょうか? 簡単に説明すると、建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合。建築面積とは建物を真上から見たときの水平投影面積です。容積率とは敷地面積に対する延べ床面積の割合。延べ床面積とは全フロアの合計の床面積です。仮にジュリアさんが建ぺい率50%、容積率100%の条件を持つ100㎡の土地をお持ちだとします。ここで建てられるのは、建築面積が50㎡まで。延べ床面積は100㎡まで建てられます。また角地の敷地だと、建ぺい率を10%増やすことができ、建築面積は60㎡まで建てられることもあるのです。
この他にも住宅を建てる場合、いくつかの緩和があります。地下室の緩和であったり、準耐火建築物にすると緩和が受けられたり・・・そのような緩和の中に、自動車車庫部分の不算入という緩和があるのです。一体どれくらい緩和されるのかといいますと、延べ床面積の5分の1まで車庫の面積は容積率の対象外とすることができるのです。

さきほどのジュリアさんの土地の場合、車庫を25㎡とすれば、最大125㎡まで延べ床面積を増やすことができます。クルマ1台分の車庫であれば、面積として多いのは15㎡から25㎡くらい。都心部によく見る延べ床面積が25坪から35坪くらいの住宅だと、車庫部分はほぼ容積率に参入しなくてよくなる計算です。
「いや、僕はクルマ2台分の車庫が欲しいので、5分の1だと狭すぎて・・・」という方もいるかもしれません。仮に2台分で30㎡の車庫が必要だとします。さきほどのジュリアさんの土地で計算すると、住居部分を95㎡、車庫を30㎡にすれば、合計で125㎡となり、車庫の5㎡分だけ容積率に参入すれば良いのです。

強い信念と、諦めが悪いことは大切

以前、設計させていただいた住まいは、都内の一等地で土地が80㎡。これでも土地はとんでもない金額するのですが、ここにフェラーリと快適に暮らせる家を建てて欲しいというご依頼でした。ちなみに建ぺい率と容積率は50%と100%。フェラーリの住処(車庫)が仮に20㎡だとすると、住居部分は60㎡しか建てられません。しかしこの時は地下室の緩和や自動車車庫の緩和を用いて、延べ床面積を110㎡以上確保しました。
また、17坪の土地にガレージ2台を確保し、中庭を設け、楽器部屋も確保したい・・・なんて無茶なご依頼をいただいたこともありますが、これでもどうにかなるものです(割り切りは必要ですが)。
決して諦めることなく強い信念を持って立ち向かえば、夢は実現する!と、一概には言えませんが(笑)、でも諦めが悪いことは大切だと思います。皆さんも愛車のための快適な住処を是非実現させてくださいね。

文・筒井紀博(つつい きはく)

一級建築士。1972年生まれ。日本大学理工学部海洋建築工学科卒業後、石井和紘建築研究所などを経て筒井紀博空間工房を設立。住宅、オフィス、宿泊施設など活躍の幅は広い。根っからの車好きは建築業界でも有名で、数多くの「ガレージハウス」を手がける他、現在車好きが集う街作りプロジェクトも進行中。信条は時間とともに味わいが深まる美しい家。筒井紀博空間工房 http://ktts.jp/

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