バッテリーの
サイズ・型式の
意味と選び方を
徹底解説!
更新日:2022年9月30日
車のバッテリーを購入する際に重要になるのがバッテリーの天面やパッケージなどに記されている型式です。今回はバッテリー選びの際に知っておきたい型式の見方を解説します。
バッテリー型式とは
車のバッテリーを購入する際は、車に合ったサイズを選ぶ必要がありますが、このとき必要になる情報は、バッテリー本体の天面やパッケージなどに記されているバッテリーの型式です。バッテリーの型式表記は、車のタイプによって異なりますが「40B19L」や「M-42R」など、英数字の組み合わせで記されています。この英数字はバッテリーのサイズ(外形寸法)や端子の位置、性能ランクなどを表しています。
バッテリー型式の見方
バッテリー型式の表記は、車のタイプによって異なります。ここでは、通常車(充電制御車)、アイドリングストップ車、ハイブリッド車、EN規格搭載車と4つのタイプのバッテリー型式の見方について解説します。
通常車(充電制御車)の場合
充電制御車は、一定量の電力がバッテリーに蓄えられたら充電をストップする制御システムが搭載されています。適宜バッテリーの充電と充電停止を切り替えることで、エンジンの負荷を軽減し燃費向上を図っています。
型式表記の例
- ❶ 40:性能ランク
- 数値が大きくなるほどバッテリー性能(電気容量や始動性能など)が高くなります。性能ランクのみ、ユーザーが車の状態や使い方などに合わせて選択できます。
- ❷ B:短側面のサイズ
- 短側面の幅と、箱の高さを表しています。Aが最も小さく、Hが1番大きなサイズです。
- ❸ 19:長側面の長さ
- 長側面の長さ(cm)を表しています。
- ❹ L:端子の位置
- バッテリーの+側の短側面を手前にして上から見たとき、端子が左側にあるタイプはL、端子が右側にある場合はRと表記されます。
※LとRの表記がない場合は、短側面の縦に端子が並んでいます。
アイドリングストップ車の場合
アイドリングストップは、信号待ちや渋滞などで車を停めるとエンジンが停止し、ブレーキから足を離すとエンジンがかかる仕組みのこと。エンジンの始動・停止の繰り返しによってバッテリーの電力を大きく消費するため、バッテリーに高い負荷がかかります。
そのため、通常車のバッテリーとサイズ(外形寸法)や端子の位置が同じであっても、アイドリングストップ車用のバッテリーは耐久性や充電速度などの性能が全く異なりますので、アイドリングストップ車専用バッテリーを搭載する必要があります。
型式表記の例
- ❶ M:外形寸法区分
- バッテリーのサイズ(外形寸法)を表します。
- ❷ 42:性能ランク
- 数値が大きくなるほどバッテリー性能(電気容量や始動性能など)が高くなります。性能ランクのみ、ユーザーが車の状態や使い方などに合わせて選択できます。
- ❸ R:端子の位置
- バッテリーの+側短側面を手前にして上から見たとき、端子が右側にあるときはRと表示されます。端子が左側にある場合は、通常車(充電制御車)用バッテリーはLと表記がありますが、アイドリングストップ車用バッテリーにはありません。
ハイブリッド車の場合
ハイブリッド車は、2つ以上の動力源を組み合わせている車のことをいいます。一般的には、ガソリンエンジンと電気モーターを備えている車のことで、走行状況に応じて、電気モーターを使用したり、ガソリンエンジンに切り替わったりしています。
車を走らせるために使う駆動用バッテリーと、ヘッドライトやエアコンなどの電装品を動かすための補機バッテリーの2つが搭載されており、定期的なバッテリー交換が必要なのは、補機バッテリーです。
型式表記の例
- ❶ S:バッテリーの種類
- バッテリーが密閉構造になっており、補水の必要がない制御弁式バッテリーであることを示しています。
- ❷ 34:性能ランク
- 数値が大きくなるほど、バッテリー性能(電気容量や始動性能など)が高くなります。
- ❸ B:バッテリーの短側面のサイズ
- 端子を除く短側面のサイズ(幅×箱高さ)を表しています。A~Hまで設定があり、アルファベットが後ろになるほどサイズが大きくなります。
- ❹ 20:長側面の長さ
- 長側面の長さ(cm)を表しています。
- ❺ L:端子の位置
- バッテリーの+側短側面を手前にして上から見たとき、端子が左側にあるタイプはL、+端子が右側にあるタイプはRと表記されます。
EN規格搭載車の場合
EN規格搭載車は、欧州規格のバッテリーが搭載された車です。日本ではJIS規格(日本産業規格)のバッテリーが主流でしたが、近ごろは国産車でもEN規格搭載の車が見かけられるようになりました。EN規格とJIS規格は形状が異なるため、互換性はありません。
型式表記の例
- ❶ 375:性能ランク
- 数字が大きくなるほど高性能になります。JIS規格とは異なる性能試験が行われるため、性能ランクの算出方法が異なります。
- ❷ LN2:外形サイズ分類
- 高さ190mmのLNと、高さ175mmのLBNの2タイプに分かれ、長さ×幅は0~6まで分類されています。数字が大きくなるほど寸法が大きくなります。
側面の長さ、端子の位置などは車種ごとに決まっており、バッテリー交換の際は、これらを示す表記が同じものを選ぶ必要がありますので、バッテリーの型式を確認することは重要です。
一方で、性能ランクに関しては選択可能な要素があります。それでは、ここから自分の愛車に最適なバッテリーを選ぶポイントを紹介します。
愛車に合ったバッテリーの選び方
バッテリーのサイズ(外形寸法)や端子の位置については表記が同じバッテリーを選ぶ必要がありますが、性能ランクは、車の状態や使用状況などに合わせて選択することができます。
①車を使用する頻度
バッテリーは車の走行中に充電されます。そのため、毎日のように乗る方は十分に充電されますが、週末たまに車を運転する場合は、充電不足になりやすい状況です。このような乗り方をしている車には、電気容量が多い、すなわち性能ランクが高いバッテリーがおすすめです。
②1回あたりの走行距離
①と同様、バッテリーは車の走行中に充電されるため、高速道路などで継続した走行時間が長い場合、充分な充電量となります。一方で、近所のお買物や塾のお迎えなど、ちょい乗りが多い方や、渋滞中に走ることが多い方は、電気容量が多い、すなわち性能ランクが高いバッテリーがおすすめです。
③電装品の多さ
車にはエアコンやライト、ワイパーなど、電気を消費することで動く電装品が搭載されています。加えて、電動スライドドア、カーナビ、カーオーディオ、ドライブレコーダー、バックモニターカメラ、セキュリティ装置など、多くの電装品が搭載されている車は、電力を大きく消費するため、電気容量が多い、すなわち性能ランクが高いバッテリーがおすすめです。
性能ランクが低いバッテリーの方が安価ではありますが、現在、車に装着されているものより性能ランクを下げてしまうと、現在よりも電気容量が少なくなることでバッテリー上がりなどのトラブルが増える可能性があるため、同等ランク以上のものを選びましょう。
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バッテリーを購入・交換する際は、ジェームスにお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は、バッテリーの型式の読み解き方を解説しました。英数字で並んだ型式にはさまざまな情報が記されており、バッテリーを購入する際は型式を確認することが重要です。バッテリー交換前は、まず現在車に搭載されているバッテリーの型式を確認した上で、愛車の状態や使用状況などに合わせて、購入するバッテリーを選びましょう。
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よくある質問
バッテリーサイズはどこを見れば分かる?
- バッテリー本体の天面、または上部にラベルが貼られています。車のタイプによって表記は異なりますが、英数字で書かれています。
バッテリー型式の表記にはどんな意味があるの?
- バッテリーのサイズ(外形寸法)、端子の位置、性能ランクが記されています。
自分の車に合ったバッテリーの選び方は?
- まず、現在装着されているバッテリーの型式を確認して、サイズ(外形寸法)と端子の位置は同じものを選択します。性能ランクに関しては、車の状態や使用状況などに合わせて選ぶことができますが、現在、車に装着されている同等ランク以上のものを選びましょう。
バッテリー選びについて
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この記事を執筆・監修した人
鈴木珠美(Suzuki Tamami)
カーライフアドバイザー&ゆるトレ講師。車専門誌、女性誌の編集者を経て、車のある暮らしにまつわる企画・編集・執筆。また運転疲れを軽減し、安全運転へ導くストレッチの監修も行う。女性の車生活を応援する「beecar(ビーカー)」編集長。その他、ワークショップの開催、TV・ラジオ出演等
※2022年9月30日時点の情報に基づいた内容です