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なぜスタッドレスタイヤは夏まで履けないのか?

冬場と夏場では路面のコンディションも大きく異なり、そもそもスタッドレスタイヤは夏を想定した作りになっていません。

大雨に見舞われる機会の多い夏場などは、溝が細かいために水圧に負けて変形しやすく、水膜を排除しきれません。これではグリップ力を望むべくもなく、そして速度が高くなるほど危険度は増していきます。

さらに暑さに耐えづらい構造も、夏場の使用に向かない理由の一つです。その軟らかさゆえに雪道や凍結路でグリップ力を発揮できる反面、夏の暑さの中では軟らかさがアダとなり、踏ん張りが効かなくなります。

結果、乗り心地がフワフワしたりコーナーで膨らんだり、ブレーキをかけても止まりにくくなってしまうのです。こうしたコンディションで使い続けると、傷みも大きく寿命も短くなります。結果的に、次の冬場までにはすっかりすり減り、使えなくなってしまっては元も子もありません。性能的にはもちろん、経済的にも非効率です。

軟らかくできているスタッドレスタイヤは、冷たい路面では相対的に高いグリップ力を発揮できる反面、熱い夏場には熱に負けて踏ん張り力が落ち、著しくグリップ能力が低下します。

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