車のタイヤが
パンクしたときの
対処法を
プロが解説!
更新日:2024年9月30日
外出先のトラブルで多いのがタイヤのパンク。パンクしたときの対処方法を知っておくと、いざというときに役立ちます。突然タイヤが破裂するのはバーストと呼ばれる現象ですが、ここでは主にタイヤの空気が徐々に抜けていくタイヤのパンクについて解説します。
タイヤがパンクしたときの対処法
タイヤがパンクしたとき、何をすればいいのか分からないと不安になります。そこでパンクが起きた時の対処法を紹介します。
パンクの応急処置をする
タイヤがパンクしたときに自分で行う応急処置の方法は2つ。
① 車にスペアタイヤを積んでいる場合:
スペアタイヤに交換
② 車にスペアタイヤを積んでいない場合:
パンク応急修理キット(タイヤ修理キット)を使って修理
スペアタイヤに交換する
多くの場合、スペアタイヤは標準タイヤよりも幅が細いテンパータイヤ(テンポラリータイヤ、応急用タイヤ)と呼ばれているタイヤがトランクルーム等に搭載されています。テンパータイヤはタイヤがパンクした際に応急処置的に装着するタイヤで、一時的に車を移動させるために使いますが、走行性能が高くないため、最高速度は時速80キロ以下に抑え、早めに新しいタイヤに交換しましょう(走行距離の寿命は100km以内と言われています)。また、スペアタイヤは一部車種では使用できない場合があります。タイヤ交換の際は、車を安全な場所に停めエンジンを切り、地面が平らな場所で作業しましょう。
パンク応急修理キットを使う
最近の車には、スペアタイヤの代わりに「パンク応急修理キット」が用意されているケースが多くなっています。パンク応急修理キットには、パンクした部分の穴を塞ぐパンク補修液(パンク修理液)と、タイヤに空気を入れるエアーコンプレッサーが入っています。ただし、一時的な処置ですので対処後は速やかにタイヤ修理、交換を。タイヤの側面に損傷がある場合や、2本以上パンクしている場合、パンク修理剤の有効期限切れなどのケースは応急修理キットで対応できませんので注意しましょう。また、補修液を使用するとパンク修理ができない場合があります。
ロードサービスに連絡する
自分で応急処置ができない場合は、JAFや加入している任意保険やクレジットカードに付帯されているロードサービスを活用しましょう。それぞれロードサービスの内容が異なり、中にはタイヤ交換作業のみでパンク応急修理ができない場合もあるので、事前に規約の確認を。
もし走行中に「パンクかも?」
と感じたら
運転中、左右にハンドルがとられるような感覚があったり、ガタガタするような振動などを感じた場合は、パンクしている可能性があります。ガラス片が刺さっていないかなどタイヤの状態を確認しましょう。
- 一般道路で走行中にパンクに気づいた場合
- ハザードランプ(非常点滅表示灯など)を出し、周囲の車に十分気をつけて、安全な場所に車を停めエンジンを切ります。停止表示板(三角表示板など)は必要に応じて後方に設置します。
- 高速道路で走行中にパンクに気づいた場合
- 近くにサービスエリア、パーキングエリア、非常退避帯がある場合は車を停めてエンジンを切り、タイヤの確認をすることは可能です。ただし、路肩、路側帯などでは周囲の車に十分に気をつけながら停車する必要があります。その後は、発炎筒などを用いて後続車に知らせながら停止表示板を設置します。車の近くや車内は追突の危険あるため、ガードレールの外側など安全な場所に避難してからロードサービスを呼びましょう。
パンク時にやってはいけないこと
タイヤがパンクした際の対応を間違えると愛車にダメージを与えることや交通違反になることも。ここでは、パンク時にやってはいけない注意点を紹介します。
パンクしたまま走行を続ける
タイヤ以外の車のパーツに損傷を与える可能性が高く、最悪の場合はホイールと地面が擦れて発火する恐れがあるので大変危険です。また修理場所までの移動以外で走行を続けると、整備不良に該当し道路交通法違反になります。安全のための移動と考えて必要最低限にとどめましょう。
釘などの異物の引き抜き
釘や金属などの異物がタイヤに刺さっている場合は、引き抜くと一気にタイヤの空気が抜け走行できなくなる可能性が。また刺さっている異物を抜くとパンク箇所が分からなくなるので、異物は抜かずそのまま店舗に持ち込みましょう。
路肩での作業
高速道路での路肩などでの作業は後続車から追突の恐れもあり大変危険なので絶対に行わず、ロードサービスなどに依頼しましょう。一般道路の場合は、車が近くを通らない安全な場所へ移動します。
自分でパンクの応急処置をした後は、なるべく早く専門のお店でタイヤの修理、または新品タイヤへの交換を行います。次の章では応急処置後にやるべきことを解説します。
応急処置の後は速やかに
タイヤの修理・交換を!
応急処置はあくまで一時的な対応です。応急処置後はタイヤの修理または必要に応じてタイヤ交換を行う必要があります。
修理or交換の見分け方
修理で済むか、交換が必要かはパンクの状態により変わります。見分け方は、タイヤのトレッド面(接地面)の損傷や傷の大きさなどが目安になります。ただしタイヤの側面(サイドウォール)に損傷がある場合は修理ができないので、必ずタイヤ交換が必要になります。
修理ができないタイヤの一例
パンク修理剤等で応急処置を行った場合
タイヤの傷が路面への接地面以外にある場合
大きな穴、傷(約6mm以上が目安)が
空いている場合
既に複数のパンク修理をしている場合
素材のゴムが劣化しヒビ割れしている場合
タイヤが減って交換サイン(スリップサイン)が
出ている場合
既にパンク修理している箇所に
近い場合(約40cm以内が目安)
チューブタイヤの場合
パンク修理、タイヤ交換は
どこに依頼する?
メリット・デメリット
修理や交換はガソリンスタンドやカー用品店などで依頼することが可能です。それぞれの特徴を紹介します。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは、店舗数が多いので比較的見つけやすいですが、整備士が常駐しているとは限らないため、パンク修理ができない場合も。また、タイヤ交換になった場合、タイヤの種類や在庫がなく、すぐに交換できない可能性があります。
ディーラー
整備士が常駐しているので安心してタイヤ修理が依頼できます。一方で、選べるタイヤの種類が少なく自分の車に合うタイヤが無い場合があります。
カー用品店
タイヤ交換が必要となった際は豊富な品ぞろえの中から自分の車や、乗り方に合ったものが選べることはメリット。デメリットはガソリンスタンドに比べると店舗数が少ないことです。
パンク修理費用の目安は?
パンク修理は、タイヤのトレッド面(接地面)を修復する外面修理(作業時間は約20~30分程度)と、タイヤをホイールから外して内部から補修剤を入れる、内面修理(作業時間は約1時間程度)の2種類があります。
修理費用の目安一覧
修理場所 | 外面修理の目安 | 内面修理の目安 |
---|---|---|
ガソリン スタンド |
2,000円前後 | 行っていない 場合が多い |
カー用品店 | 2,000~2,500円 | 行っていない 場合が多い |
ディーラー | 2,000~2,500円 | 4000~5000円 |
パンク修理・タイヤ交換は
カー用品店ジェームスがおすすめ!
ジェームスではタイヤに詳しいスタッフがタイヤの修理か、タイヤ交換したほうがよいかを適切に見極めます。修理費用は店舗によって異なりますので、詳細は店舗を選択し、ご確認ください。
※内面修理は一部店舗でのみ実施となります。
豊富なブランドから選ベて、作業も確実!
ジェームスのタイヤ交換
タイヤ販売の専門スタッフが、豊富なタイヤブランドの中から愛車に合うタイヤを選んでくれるので、タイヤに詳しくない方からベテランドライバーまで満足いくタイヤ選びをすることが可能です。お財布に優しいジェームス限定タイヤからこだわりのスポーツタイヤまでご用意!さらにジェームスポイントに加えて楽天ポイントも貯まるので大変お得。
タイヤの交換作業も国家整備士が常駐しているので安心。また、タイヤ購入後のアフターケアも充実。ジェームスでタイヤを購入した際に『安心パンク保証』に加入すると、1本でもパンクした場合は新品タイヤ4本交換が可能。走行距離は無制限で保証期間は30カ月です。
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パンクしたタイヤ1本だけ交換でも
大丈夫?
1本のみの交換でも良いケースがありますが、銘柄によってタイヤの特徴が異なるので、同じタイヤのメーカー・ブランドがおすすめです。ただし、他のタイヤの摩耗が進んでいる場合は4本交換が推奨されています。1本だけ新品で残りの3本のタイヤの摩耗している状態ではグリップ力に差が生じ、駆動系に負担がかかるためです。
タイヤの状態によっては、前輪駆動車の場合は、駆動輪の前輪タイヤ2本交換、後輪駆動車の場合は、後輪タイヤ2本交換が可能な場合もあります。
タイヤがパンクする原因とは?
タイヤのパンクの原因を知ることは、いざパンクが起きたときの対処法を判断するヒントになりますので、覚えておきましょう。
タイヤ側面へのダメージ
縁石などにタイヤの側面を擦るとタイヤの中のワイヤーが切れたり、傷から亀裂が入り、そこから空気が抜けてパンクにつながります。破裂(バースト)のリスクもあるため早急にタイヤ交換が必要です。
釘などの異物が刺さる
釘や金属片など異物が刺さったまま走行していると、少しずつ空気が抜けてパンクします。
ホイールの変形
走行中に激しい衝撃を受けるなどでホイールが変形すると、ホイールとタイヤの間に隙間ができ空気が漏れてパンクするケースがあります。
空気圧が正常ではない
タイヤの指定空気圧よりも低い空気圧のタイヤで走行していると、タイヤがたわむため、摩耗しやすく、トレッド面(地面と接地する部分)に亀裂が生じ、パンクしやすくなります。空気の入れ過ぎも偏摩耗が起こったり、タイヤの中のワイヤーが切れやすくバーストしやすくなるので注意が必要です。
パンクを防ぐポイント
タイヤのパンクを防ぐためにはタイヤの定期的な点検が大切です。パンクの予防方法を紹介します。
空気圧のチェック
タイヤの空気圧は高過ぎても低過ぎても、タイヤの偏摩耗を起こしやすくなります。最低1カ月に1度は空気圧点検をしましょう。空気は1か月で約5%低下すると言われています(JATAMA調べ)。
亀裂や破損、スリップサインの
チェック
車に乗り込む前はタイヤに傷や亀裂が入っていないか、異物が刺さっていないかの確認をしましょう。またタイヤの残り溝の深さが1.6mmになると出てくるのがスリップサイン。1箇所でも出たら要タイヤ交換です。
タイヤローテーションを行う
タイヤの位置を変えずに長い期間使っていると、タイヤの摩耗の進行具合にばらつきが起こることがあります。これを防ぐにはタイヤローテーションがおすすめです。
タイヤの寿命を確認
一般的に使用しているタイヤの寿命は溝が十分にあったとしても、ゴムの劣化が進むので使用開始から4~5年での交換が推奨されています。製造後10年経ったタイヤは安全のために交換しましょう。
まとめ
タイヤのパンクはいつ起きてもおかしくない、外出先で多いトラブルのひとつです。いざというときの応急処置を知っておくことはもちろん、パンク防止のために定期的にタイヤの点検を行いましょう。
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よくある質問
パンクした時の対処法は?
- スペアタイヤが搭載されている車であればタイヤを交換する。そうでない場合は、パンク修理キットを使う、ロードサービスを呼ぶなどの対処方法があります。
パンクの修理や交換はどこで頼める?
- ガソリンスタンド、ディーラー、カー用品店などに依頼することができますが、それぞれできる作業やタイヤの在庫の違い、料金が異なります。
パンクはなぜ起きる?
- 走行中に踏んだ釘や金属片などの異物、縁石などにタイヤを擦ったなどの原因でパンクが起こります。また空気圧不足で走行し続けた場合や、タイヤローテーションなどを行わず偏摩耗している状態が続いていると、パンクが起こりやすくなります。
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この記事を執筆・監修した人
鈴木珠美(Suzuki Tamami)
カーライフアドバイザー&ゆるトレ講師。車専門誌、女性誌の編集者を経て、車のある暮らしにまつわる企画・編集・執筆。また運転疲れを軽減し、安全運転へ導くストレッチの監修も行う。女性の車生活を応援する「beecar(ビーカー)」編集長。その他、ワークショップの開催、TV・ラジオ出演等
※2024年9月30日時点の情報に基づいた内容です